Zac Fukuda

野口みずき『野口みずきの練習日誌』

陸上部出でない自分は、どういった練習をすればランニングのタイムが伸びるかわからない。YouTube動画でも積極的に情報収集はしているが、少しでも参考になればと思い、野口みずき著『野口みずきの練習日誌』を購入。

毎日ラン

「絶対に怪我するから、最低でも週1は休むように。」基本的には左記のような言葉を耳にする。野口みずきは現役時代、週1で休んでいたか?いや、毎日走っている。休みと言える日は、朝と午後にジョグをする日と、定期的にに発生する移動日ぐらいだ。それでも1日合計で20~30kmは走っている。トップアスリートにとっては、30km以下のジョグが“休み”になるのか。

ジョグの内容はというと、大体70分間、走行距離15~16kmが頻繁に記されている。キロペースに置き換えると4分22秒〜4分40秒ぐらい。本の中でも「ジョグのときはキロ4分ぐらいで走ります」というコメントがあった。

ちなみに日本記録(アジア記録)を樹立したベルリンマラソン前日は、23.5km走っている。疲れるだろ。

練習メニュー

走りだけに焦点を当てると、多少の変動はあるが、「インターバル+ロングラン+2日ジョグ」が基本セット。「インターバル+ロングラン」のセットが「ビルドアップ走+ロングインターバル」になる時もある。インターバルトレーニングやビルドアップ走の内容は設定タイムが変わるのみで、400mX本、10000mX本など、自分の知る限り、一般的な陸上選手と内容に大きな差異はない。

ポイント練習とポイント練習の間に日を空ける選手は、インターバルトレーニング時、レースペースよりもキロ10秒以上は早いペース設定をすると思うが、野口の場合は、若干早い程度。ベルリンマラソンの記録が2時間19分12秒なので、ペースは3分18秒/kmになる。400mX本の練習時、設定は1本76秒(3分10秒/km)。高地トレーニング+2日連続のポイント練習では、このぐらいのペースアップが妥当なのかもしれない。

生理

男性市民ランナーからすると、サブスリー達成する女性含め、女性アスリートは一体どうやって生理と練習の両方と向き合っているかは謎であり、尊敬する点である。まだまだ日本社会では、公に生理について話すには弊害を感じられるが、おそらく野口から後輩女性アスリートへ向けたメッセージとして、生理についても記載があった。

具体的な手ほどきを野口が示すのは難しいが、1つ激励・参考として、女性アスリートには目を通してもらいたい。